記事一覧に戻る
近年、一戸建て住宅への空き巣被害が増加傾向にあります。**「うちは大丈夫」と思っていませんか？**実は、空き巣犯は下見を重ね、狙いやすい家を慎重に選んでいます。この記事では、空き巣に狙われやすい家の特徴から、今すぐできる対策まで詳しく解説します。あなたの大切な家族と財産を守るために、今こそ防犯意識を見直してみましょう。
はじめに：他人事ではない！なぜ一戸建ては空き巣に狙われやすいのか
一戸建て住宅が空き巣のターゲットになりやすい理由は、構造的な特徴と立地条件にあります。マンションと比較して人の目が少なく、複数の侵入経路があることが主な要因です。
たとえば、マンションの場合はエントランスでオートロックがかかり、廊下では他の住民と遭遇する可能性があります。一方、一戸建ては庭や裏口から直接アプローチでき、周囲に建物があれば死角も多いのが実情です。
また、一戸建てに住む世帯は比較的高収入である場合が多く、現金や貴重品を多く保有していると空き巣犯は考えています。昼間に人がいない時間帯が長いことも、犯行を助長する要因となっています。
あなたの家は大丈夫？空き巣に狙われやすい家のチェックリスト
以下の項目に当てはまる数が多いほど、あなたの家は空き巣に狙われやすいと考えられます。まずは現状をチェックしてみましょう。
具体的には、玄関や窓に補助錠がない、庭木が伸び放題で死角が多い、郵便受けに新聞やチラシが溜まっている、夜間でも家周りが暗いといった特徴があります。
また、高級車が駐車してある、洗濯物を外に干しっぱなしにしている、インターホンに応答しない時間帯があるなども、空き巣犯が下見で確認するポイントです。たとえば、平日の昼間に何度かインターホンを鳴らして反応を確認し、留守の時間帯を把握しようとします。
【データで見る】空き巣の侵入経路と手口ワースト3
警察庁の統計データによると、住宅への侵入窃盗の約6割が一戸建て住宅で発生しています。空き巣犯の侵入経路と手口を知ることで、効果的な対策を講じることができます。
侵入経路の第1位は「窓」！意外な場所も要チェック
侵入経路の約57%が窓からの侵入となっており、玄関からの侵入（約17%）を大きく上回っています。特に、1階の掃き出し窓や腰高窓が狙われやすく、リビングや寝室の窓は要注意です。
意外なことに、**2階の窓からの侵入も約15%**を占めています。たとえば、雨どいやエアコンの室外機、隣接する建物を足場にして2階に侵入するケースがあります。「2階だから安心」という油断は禁物です。
最も多い侵入手段は「ガラス破り」
侵入手段の約35%がガラス破りで、次に多いのが無締り（約32%）、ピッキング（約12%）の順となっています。ガラス破りでは、クレセント錠周辺の小さな穴を開けて解錠する手口が一般的です。
具体的には、ドライバーやバールを使ってガラスに小さな穴を開け、手を入れてクレセント錠を回して侵入します。この作業はわずか数分で完了するため、近所の人に気づかれにくいのが特徴です。
【レベル別】今日からできる一戸建ての空き巣対策
防犯対策は、コストと効果のバランスを考えて段階的に実施することが重要です。まずは手軽にできる対策から始めて、必要に応じてグレードアップしていきましょう。
レベル1：お金をかけずに今すぐできる防犯習慣
最も基本的な対策は、外出時の施錠の徹底です。わずか5分の外出でも、玄関や窓の鍵は必ず閉めましょう。無締りによる被害は全体の約3割を占めているため、この習慣だけでもリスクを大幅に軽減できます。
また、留守を悟られない工夫も効果的です。たとえば、郵便受けの整理、洗濯物の室内干し、タイマー機能付きの照明で在宅を演出するなどの方法があります。SNSでの外出情報の投稿も控えることが重要です。
レベル2：自分でできる！おすすめ防犯グッズ活用術
数千円程度の予算でも、効果的な防犯グッズを導入できます。窓用の補助錠（1,000円～3,000円）、防犯フィルム（2,000円～5,000円）、人感センサーライト（3,000円～8,000円）などがおすすめです。
具体的には、クレセント錠と併用する窓用補助錠は侵入時間を大幅に延長でき、空き巣犯の諦める要因となります。また、防犯砂利（1袋500円程度）を庭に敷くだけでも、歩行音による威嚇効果が期待できます。
レベル3：プロに任せて安心！本格的なホームセキュリティ
月額3,000円～10,000円程度で、警備会社のホームセキュリティサービスを利用できます。センサーが異常を検知すると、24時間365日の監視体制で即座に駆けつけてくれます。
たとえば、セコムやアルソックなどの大手警備会社では、侵入検知、火災検知、非常通報などの機能を組み合わせたサービスを提供しています。初期費用は10万円～30万円程度かかりますが、家族の安全と安心を考えれば決して高くない投資といえるでしょう。
【場所別】ここだけは押さえたい！重点セキュリティ対策
住宅の防犯対策では、侵入されやすい場所を重点的に強化することが効率的です。限られた予算でも、ポイントを絞って対策することで高い効果が期待できます。
窓の防犯対策：補助錠と防犯フィルムで強度を上げる
窓は最も狙われやすい侵入経路のため、複数の対策を組み合わせることが重要です。クレセント錠だけでは不十分で、補助錠の追加と防犯フィルムの貼付が効果的です。
補助錠は、サッシ枠に取り付けるタイプや窓ガラスに貼るタイプがあり、工事不要で簡単に設置できます。防犯フィルムはガラスの飛散を防ぎ、貫通に時間をかけさせる効果があります。特に、CP認定品（防犯性能の高い建物部品）を選ぶことをおすすめします。
玄関の防犯対策：ワンドア・ツーロックとピッキングに強い鍵
玄関は家の顔であると同時に、空き巣犯も注目する重要な侵入経路です。**1つのドアに2つ以上の鍵を設置する「ワンドア・ツーロック」**が基本的な対策となります。
既存の鍵がピッキングに弱い場合は、ディンプルキーやカードキーへの交換を検討しましょう。たとえば、MIWA社のU9シリンダーやKABA社のカバスターなどは、高い防犯性能を持つ代表的な製品です。交換費用は1万円～3万円程度です。
庭・外周りの防犯対策：センサーライトと防犯砂利で侵入者を威嚇
庭や外周りは空き巣犯の侵入ルートとなりやすいため、威嚇効果の高い対策が有効です。人感センサーライトは侵入者を照らし出し、周囲に異常を知らせる効果があります。
防犯砂利は歩行時に大きな音が出るため、侵入者の心理的プレッシャーを与えます。また、庭木の剪定で死角をなくす、高い塀や生垣を避けて見通しを良くすることも重要です。具体的には、塀の高さは1.2メートル以下に抑えることが推奨されています。
【費用別】防犯対策にかかる料金相場まとめ
最もコストパフォーマンスが高いのは基本対策と中級対策の組み合わせです。たとえば、総額5万円程度で窓の補助錠、玄関の鍵交換、センサーライトの設置ができ、大幅な防犯効果の向上が期待できます。
ホームセキュリティは初期費用がかかりますが、月額料金を含めても年間10万円程度で24時間の安心を得られます。家族構成や地域の治安状況を考慮して、適切な投資レベルを選択することが重要です。
まとめ：万全の防犯対策で、家族と財産を守る安心な暮らしを
一戸建て住宅の防犯対策は、空き巣犯の手口を理解し、段階的に対策を強化することが重要です。まずは施錠の徹底や留守を悟られない工夫から始め、予算に応じて補助錠や防犯フィルムなどのグッズを導入しましょう。
「うちは大丈夫」という油断が最も危険です。空き巣被害は決して他人事ではありません。今回ご紹介した対策を参考に、あなたの家に適した防犯対策を今すぐ実践してください。
家族の安全と財産を守るための投資は、決して無駄になりません。万全の防犯対策で、毎日を安心して過ごせる住環境を作り上げていきましょう。
